Shimpei Wakida's Blog

日々の学びをゆるりと.

2023年1-3月に読んだ本まとめ(30冊)

2023年も4月に入り、1Qが経過しました。

今年の個人的なテーマとして「年間読書100冊」を掲げています。振り返りも兼ねて、1〜3月で読んだ本をダイジェストとしてまとめてみたいと思います。

総評

読了は全部で30冊。年間100冊目標に対し、3ヶ月の実績としては120%達成で上々。

去年このブログを開始した初期は、読了した全ての本をブログでまとめていましたが、途中で挫折。一時休止期間を経て3月頃から再開しました。

2Qはブログ継続していきたいです。

読んだ本たち

※ 紹介した本のAmazonリンク、各見出しとブログ最後にまとめて載せています。

1. 経営×人材の超プロが教える 人を選ぶ技術

発売当初からTwitterで話題になっていたので購入。
「人を選ぶ」というタイトルだけみるとやや傲慢な表現にも思えますが、会社対求職者という構図のいわゆる採用面接だけでなく、友人やパートナー選びなど人間関係全般に応用できる内容でした。

表面上に見える「スキル」ではなく、その奥にある行動や原体験を見ましょうね、みたいな話でした。ここまで分解して「人を見る」ことを解説している本を見たことがなかったので面白かったです。

2. 具体と抽象 ―世界が変わって見える知性のしくみ

社内の必読書。何度読んでも学びがあります。

「抽象レベルの違う世界を生きているもの同士は会話ができない」
「より上位の抽象世界に生きるものは下の世界が見えるが、下から上は見えない」

という、世の冷酷な真実を突きつけてくれます。

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3. 結局、人生はアウトプットで決まる 自分の価値を最大化する武器としての勉強術

ほぼタイトル通りなんですが、セルフブランディングとしてアウトプットが最強だよという話だった気がします。内容はあまり覚えていないです。

4. 取材・執筆・推敲 書く人の教科書

会社でテックブログやドキュメントのレビューをする機会が多く、自分自身がまずライティングを正しく学ばねばと、本書含めいろんな本を読んだ時期の一冊です。

テクニカルライティングというよりは、ブログ等の「人に読ませる」系の文章の話ですが、その領域であればこの本一冊で本当に十分だと思える素晴らしい内容でした。また読み返すと思います。

5. 理科系の作文技術

続けてライティング本。あまり内容覚えていないですが、一般的なライティングに関するノウハウが書いてあった気がします。新書でページ数も少なく、基礎を学びたい方には手に取りやすい一冊かなと思います。

6. シンNFT戦略 最強のアイディア図鑑

NFTについては、技術面ではUdemyの動画を数本受講したりで軽くキャッチアップはしていました。ただ、実際ビジネスにどう活かされるのか正直全くわかっていなかったので購入。

デジタル世界だけでなく、リアルともNFTは関連してくるんだなーというのが学びでした。

7. アジャイルな見積りと計画づくり ~価値あるソフトウェアを育てる概念と技法

スクラム始めて半年ほどが経過しましたが、「見積もりやリリース計画づくり、ナンモワカラン」という状態だったので読んでみました。

この本めちゃくちゃ良かったので、自分で読んだあとチームで輪読会をやりました。 読後も見積もりや計画づくりが難しいという認識は変わらなかったですが、

  • なにが見積もりや計画作りを難しくさせているのか
  • そこにどう向き合っていけばいいのか
  • 規模で見積もるってどういうこと?なにがおいしいの?

などをチームで共通認識持つことができて非常によかったです。

輪読会以降、少し大きな案件については本書で学んだことを存分に生かし、リリース計画を立ててBizサイドと共通理解を持ち開発を進めることができています。

8. エッセンシャル スクラム: アジャイル開発に関わるすべての人のための完全攻略ガイド

スクラムの経験が半年超えたあたりで読むとちょうど良さそうな本でした。読書メモのみブログに投稿しました。

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9. 実践型クリティカルシンキング

「クリティカルシンキング」と名の付く本は初めてです。

ロジカルシンキングの一種であり、日本語訳の「批判的思考」そのままに、批判的に深ぼっていくのがクリティカルシンキング。

深掘りのキーワードとして「なぜ」「ほんとうに」「具体的に」の3つが挙げられていました。

10. 最高の結果を出すKPIマネジメント

チームのKPI設定をすることになったのですが、初めての経験だったのでインプットのために読みました。一冊でKPI設定の解像度爆上がりしたので、キャッチアップしたい方はオススメです。

読書メモだけブログに投稿。 blog.kiwatchi.com

11. 武器になる哲学 人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50

哲学ダイジェストみたいな本で、哲学初心者には非常にとっつきやすい本でした。著者は山口周さんなので、ビジネスと絡めながら哲学を伝えるのが非常にうまいと思いました(誰目線)。

組織論など、哲学の分野から応用されてるビジネス理論も割とありそう。

もっともっと哲学勉強したい。

12. 事業計画に落とせるビジネスモデルキャンバスの書き方

この本でいうビジネスモデルキャンバスは、プロダクトマネジメントにおけるリーンキャンバスとかと構造はほぼ同じです。埋める項目が少し違うだけ。

「事業の視座で考えるならマーケの知識が必須だ」と言ってたのが印象的で、以来ちょこちょこマーケの本を買って読んでいます。

13. フィードバック入門 耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す技術

フィードバックの超具体的な事例が書かれてあって、非常によかったです。新書でページ数少ないですが、内容は濃かったです。また読み返すと思います。

14. 「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考

発売当初からずっと気になっていた本。

自分の価値観・物の見方が180度変わりそうな本だった。とても読みやすいのにとても難しい、不思議な感覚に陥った。変に自分の言葉で抽象化せず、もう少し咀嚼して難しさをそのまま受け止めたい。

読んだ直後にこんなツイートしてました。が、当時何を思っていたのか思い出せない。面白かったことだけは確かです。読んで1ヶ月以上空けて内容思い出すの無理ゲー。

15. [オーディオブックCD] 金融屋 借金漬けにされる消費者たち

ドメイン知識の1つとしてキャッチアップ。面白かったです。

取り立てをするのも人間なので、まともに向き合っていたら取り立てる側もメンタルやられてしまいます。「取り立て屋を演じる」ことで素の自分と切り離すことができるそうです。

マネジメントにもこれは応用できそうです。たとえばキツめのフィードバックをお伝えしないといけない場面など。

16. 進化論はいかに進化したか

仕事全く関係なく読んだ数少ない本。進化論の知識は高校で生物を学んで以来止まってましたが、少しアップデートできてよかったです。

17. 「具体⇄抽象」トレーニング 思考力が飛躍的にアップする29問

『具体と抽象』と同じ著者で、「具体と抽象」の概念をより具体例を交えて理解しようとする本です。こっちもめちゃくちゃおもしろかったです。むしろこっちの方が具体でイメージしやすく、実践的かもしれません。マジでおすすめです。

18. freeeの事例に学ぶ、新規プロダクト開発の進め方

Kindleでのみ購入できる、とてもページ数少ない本です。初期のプロダクト開発の進め方がとてもよくまとまっていて、非常に勉強になりました。エンジニアもがっつりBizと連携しながら開発進めていたのが印象的。

19. Lean UX 第3版 ―アジャイルなチームによるプロダクト開発

デザインプロセスをどうアジャイル開発に組み込むか、的な内容でした。
今後デザイナーさんとがっつりコミュニケーション取りながら進めるプロジェクトがあれば、非常に参考になりそうです。

20. ユーザーストーリーマッピング

2年くらい積読して、ふと思い立って読んでみたらびっくりするくらい面白かったです。

タイトルのユーザーストーリーマッピング以前に、

  • アジャイル開発におけるドキュメントは何のためにあるのか
  • そもそも何のためにプロダクト開発をするのか

といったことが序章で書かれており、アジャイル開発に関わる人は全員読んだ方がいいんじゃないかレベルでよかったです。

ちなみに本書も、『アジャイルな見積りと計画づくり』に続き輪読会やりました。

輪読会後の案件で、実際にユーザーストーリーマッピングをやってみました。
2.5hでストーリーの洗い出しからMVPの選定まで終了。ツールにはFigmaを使用しましたが、以前までドキュメントツールのリストの階層構造でマッピング的なものを表現していたのと比べると、視認性も作業効率も桁違いです。

今後、1ヶ月以上かかる規模の案件をユーザーストーリーマッピングなしに取り掛かることは禁止したいです。それくらい、実際のマッピング作業は有益な時間でした。

21. INSPIRED 熱狂させる製品を生み出すプロダクトマネジメント

価値あるプロダクト開発をするため、プロダクトマネージャーの思考をインストールしたくて読んでみました。プロダクトマネジメント、難しい。。

22. SAML入門 (技術の泉シリーズ(NextPublishing))

突然のがっつり技術本。ゼロからのキャッチアップには非常によい難易度でした。

23. 物価とは何か

Audibleで聴き流していたこともあり、なかなか咀嚼するのが難しい内容でした。

とりあえず、物価はとても複雑な要因が絡み合って決まることだけは分かりました。人々の予想も物価に強く関係する、というのが印象的でした。

24. 非常識な成功法則【新装版】

怪しげなタイトルに惹かれました。夢を文字に書く!それを毎日見る!みたいな、自己暗示をしろという話でした(たぶん)。

会社やプロダクトと同じく、個人のビジョンがあることでやるべきことが明確になると言っていて、納得させられました。とりあえず言われた通りに目標は書いてみました(恥ずかしいので公開はしません)。

(大谷翔平選手はちゃんと本に書かれていたような内容を実践し続けたんだろうなーなどと勝手に想像しました。)

25. ユーザーの問題解決とプロダクトの成功を導く エンジニアのためのドキュメントライティング

体系的にまとまっていて、新卒の課題図書なんかによさそうだなと思いました。

(この辺から読書感想ブログ復活)

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26. HIGH OUTPUT MANAGEMENT

マネジメントの名著だけに、非常に体系的にまとまっており面白い内容でした。

MTGや1on1との向き合い方にかなりのページ数を割いており、認識を改めさせられました。本書読んで以降、早速1on1のスタイルは変えてみました。

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27. 対話型ファシリテーションの手ほどき

「アジャイルコーチとスクラムマスターの集い」で出会った 10shinariさんにオススメされて読んでみたのですが、めちゃくちゃ面白かったです。

相手の思っていることを聞きたいなら、「WHYを聞くな、事実を聞け」というのが一言まとめ。

100ページくらいのめちゃ薄い本ですが、通常の本一冊分かそれ以上の内容の濃さで得した気分?になれます。

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28. 付加価値のつくりかた

付加価値とは、コスト(原価)を超えてお客さまのニーズを満たす部分であり、ニーズを超えた部分はムダである、というのが印象的でした。

余談ですが、僕はエンジニアになる前、食品メーカーの工場で働いていました。そこではキーエンス製のセンサーが大量に使われていて、エンドユーザーとして使いまくっていました。キーエンスという会社や経営方針の凄さを知っている人は多いと思いますが、意外と製品を見たことがある・使ったことがある人は少ないのではないでしょうか。

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29. デジタルマーケティングの定石 なぜマーケターは「成果の出ない施策」を繰り返すのか?

数字が簡単にとれちゃうがゆえに、特にマーケターという職種はムダな仕事( =意味のない分析)が増えがちだよね、という話が印象的でした。

これはマーケターに限らず自分にも当てはまる(当てはまっている)なと、読みながら反省させられました。面白かったです。

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30. 私たちはどう学んでいるのか ――創発から見る認知の変化

めちゃくちゃ面白かったけど、難しかったです。

「アウトプットすることで効率的なインプットができる」とか「練習によるスキル上達は、最初は成長角度高いけどだんだん落ちてくる」みたいな、経験則として持っていたものへの解像度が上がった気がします。知識創発させたい。

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まとめ

ブログやTwitterで感想をまとめていたら後から振り返るのも簡単ですが、何のメモも残していないと思い出すの無理ゲーですね。

改めて振り返ってみると、そこそこの量読んでるなと自分でも驚きました。

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実践型クリティカルシンキング 特装版

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事業計画に落とせるビジネスモデルキャンバスの書き方

事業計画に落とせるビジネスモデルキャンバスの書き方

  • 作者:西田 泰典
  • クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
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