Shimpei Wakida's Blog

日々の学びをゆるりと.

『Scaling Teams 開発チーム 組織と人の成長戦略』読んだ

「EMとして、より長期視点で組織運営していってほしい」という上司であるCTOからの期待値をもらったので、組織のスケーリングについて知見を得たいと思ったところ、タイトルとしてドンピシャな本だったので読んでみた。

余談だが、ChatGPTで「スタートアップの急成長環境における組織のスケーリングに関する示唆が得られる日本語の本があれば教えてください」と雑に質問したら、『ブリッツスケーリング』と共に教えてくれた。本探しめっちゃ捗るいい時代。

以下、社内向けのアウトプットメモをほぼ流用

  • 採用・組織構造・文化/コミュニケーションのスケーリングについての本
  • 総括としては、特別新しい概念に触れたわけではないが、今持っている知識をどう組み合わせて現場に落とし込んでいけばいいかはちょっと見えた、という感じ
  • 採用の話は、一般論かつ具体中心。あまり面白くないと感じた
    • 自分がまだがっつり採用に関わっていないがゆえに解像度が低く、面白みに欠けたのだろうと解釈した
  • 7章.1「デリバリーチーム編成の4通りのアプローチ」や8章1.2「報告体制を構築するための4つのアプローチ」は、ハード面の組織体制の具体例
    • 上で紹介されたアプローチは、どんな組織においても、4つのうちどれかをきれいに採用することはできず、必ず複数アプローチのハイブリッドとなる
      • かなり近い概念としてチートポがあるが、ハイブリッドにならざるをえないってのは同じだろうな
      • より抽象化すると、開発に限らずどんな組織形態においても同じだと思われる
      • ただ、「理想はどういう状態なのか?」を知り、どこを目指している過渡期としての今なのか、が分かることはとても大切
  • 「開発組織のスケーリング」が本書のテーマだが、エンジニアリング特有の概念や理論(ブルックスの法則、コンウェイの法則 etc...)と、組織構造のプラクティス(本書の内容や、チートポ、スクラム・アジャイルのプラクティス、etc...)を正しく理解すれば、あとは一般的なマネジメント論、組織論でカバー可能という印象だった
    • まあ、それが難しいんだけれども
  • スケーリングを行うということは、同時に組織の負を生まない/取り除くということ。
    • 逆に言うと、組織が衰退する・重くなるというのはどういうことなのか?その兆候は何なのか?を知っておくことが、スケーリングにおいても大切
    • 兆候やそれへの対策は軽く具体例が載ってるが、より普遍底な概念があるはずなので、名著でカバーしたい
      • さかいふうたさんがおすすめしてたのはまさにそのあたりの本
        • ex.
          • ビジョナリーカンパニー3
          • 組織の重さ
  • 文化に関しては、エドガーシャインの本を読んだ方がより理解深まってよさそうなのでそちらで深ぼる
  • モチベーション3.0は、本書でも参考書籍として何度も引用されてたし、他でもよく聞くので、読んでみたい