マネジメントの名著として色々な場所で目にする機会が多く、ずっと読みたかった一冊。
本書のコアメッセージである「マネージャーのアウトプット=自分の組織のアウトプット+自分の影響力が及ぶ隣接諸組織のアウトプット」は、有名なフレーズ。
ところで今の会社では、マネジメントの型としてEVeM社のマネジメントプログラムを導入しています。EVeM社代表の長村さん著『急成長を導くマネージャーの型』(以後EVeM本と呼びます)は僕のバイブルとなっています。
EVeM本の内容が、マネジメント領域の網羅性が異常に高いので、世界的名著と言われるHIGH OUTPUT MANAGEMENTに書いてある内容もだいたい見たことあるなと感じてしまいました。ただのEVeM信者。
逆に、EVeM本であまり触れられていない内容として、"ミーティングとの向き合い方"については手厚く書いてありました(丸々1章ミーティングにページ割いていた)。
世間では、「ミーティング= 悪」のように語られがちですが、マネージャーの仕事は情報収集・ナッジング・意思決定あたりがメインです。つまり、ミーティングは目的達成のための重要な手段そのものです。
「ミーティング = 悪」と短絡的に考えるのではなく、「アウトプットにつながっているか?」という視点を持ちたいです。
このあたりは、『エンジニアリングマネージャーの仕事』にも書かれてあった気がするので、改めて読み返してみよう。
また、ミーティングの代表例として、1on1の設計も印象的でした。
1on1はメンバーのアウトプット最大化が目的の時間です。そのため、日程の調整からアジェンダ設定までメンバーがやるべきと書いてありました。
その理由はこうです。
日程調整については、固定の曜日・時間開催だと祝日や有給等で休みになったときにスキップせざるを得なくなり、重要な機会を失ってしまうかもしれない(僕の社員メンバーとの定期1on1は今このスタイル)。
アジェンダ設定については、メンバー側で用意することでメンバーが話したいことを最大限話せる可能性が高まります。マネージャー側で用意すると、どうしても"マネージャー目線で"メンバーのためになりそうなこと、というアジェンダ設定になりがちです。
1on1については、たしかに書かれてある通りだなと思ったので、早速実践していこうと思います。
アウトプットを出せるマネージャーになるぞーー
読書メモ
**マネージャーのアウトプット=自分の組織のアウトプット+自分の影響力が及ぶ隣接諸組織のアウトプット** - とりあえずこれだけは忘れない - 基本的にはEVeM本(『[急成長を導くマネージャーの型](https://amzn.asia/d/eoUNJEe)』)で言われているような内容だったので、そんなに目新しさは感じられなかった - 逆にいうと、EVeM本の網羅性がハンパない - たとえば - レバレッジが効くところにリソースを投下せよ - 見極め方 - 第一部に丸々ページ割いている、工場の生産ラインになぞらえて説明されているボトルネックの特定 - ピープルマネジメント - タスク習熟度によって関わり方を変えるべし - 人事考課こそ全て - 教育が上司の仕事 - 目標によって導く - EVeM本で触れられていない部分 - ミーティングとの向き合い方 - マネージャーの仕事の情報収集・ナッジング・意思決定なので、ミーティングはアウトプット出すための重要な手段そのもの - 1on1はメンバー側でセッティングとアウトライン用意すべき - 固定だと休みや祝日でスキップになってしまう - メンバー側が用意することで、話したいことを十分に話すことができる