『外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術』にて登場した、ビジネス書マンダラのマーケティングの一冊。
Youtubeでの箕輪厚介さんと田端信太郎さんとの対談で、田端さんが「10年20年読み返す本」として紹介されていたことがきっかけで、読んでみようと思いました。
田端さんが動画の中で、「マーケティングは科学ではないので、『こうすれば必ずうまくいく』『こうすれば必ず失敗する』というものではないけれど、この本に書いてある法則を外すと99%失敗する」と仰っていたのが印象的でした。
読んだ感想としては、小難しい内容はなく、非常に平易な表現で終始読みやすい本でした。それだけ抽象的で普遍的な内容ということですね。逆にいうと、抽象的であるがゆえに実践に落とし込む難易度も高いのかもしれないです。
マーケ領域の本はこれまであまり読んだことなかったですが、非常に面白かったので他の本も読んでみようと思います。
読書メモ
- 一番手の法則
- 他に優っていることよりも、先頭を切っていることの方が大切
- カテゴリーの法則
- 1番になれないのなら、1番になれるジャンルを作る
- 新製品作る時は、「競合よりどこが優れているか」ではなく「どこが新しいか」を考えるべき
- =「この新製品は、どこで一番手になれるか」
- 1番になれないのなら、1番になれるジャンルを作る
- 心の法則
- 最初に世に出すこと自体ではなく、それによって最初に消費者の「心」を支配することが大切
- 知覚の法則
- マーケティングは、商品ではなく知覚をめぐる戦い
- 良い商品がいちばん売れるわけではない。人々がどう認識しているかが問題。
- マーケティングは、商品ではなく知覚をめぐる戦い
- 心の法則
- 集中の法則
- 印象的なワンフレーズを焼き付ける必要がある
- ex.
- 翌日配送
- 走りのいい
- ...
- ex.
- 印象的なワンフレーズを焼き付ける必要がある
- 集中の法則
- 独占の法則
- すでに取られたキーワードをあとから奪うことはできない
- ex.
- ボルボ:安全性
- マクドナルド:早い
- ex.
- リサーチによって明らかになった「顧客が求めるもの」を作るのは間違い
- すでに取られたポジションであれば、奪うことはできない
- すでに取られたキーワードをあとから奪うことはできない
- 梯子の法則
- 人は心の中でブランドに順位付けしている
- より順位が上のものは、梯子の上位を埋める
- 一般的に、1段上は1段下に比べて2倍の市場シェアを持つ
- 二極化の法則
- 長期でみると、市場はナンバー1とナンバー2の2社でほとんどを埋めつくすようになる
- 圧倒的ナンバー2がいない市場も、いずれどこかがナンバー2となる
- 多くは、ナンバー1が伝統的企業、ナンバー2が新興企業
- 対抗の法則
- ナンバー1の弱み(提供できていない価値)を提供することで、圧倒的なナンバー2になれる
- ナンバー1と同じことをしてはいけない
- 分割の法則
- 長期でみると、1つのカテゴリーは複数に分割されていく
- 遠近関係の法則
- 一般的に、短期の結果と長期の結果は逆になることが多い
- ex.
- アルコール:短期では興奮剤、長期では抑制剤
- ex.
- 通常ブランドがあるところに、類似ブランドを投入すると短期的には売上あがるが、長期では互いが殺し合って1ブランドでやっていった頃よりもトータル売上落ちる
- → 目先の売上アップに囚われることなく、中長期の目線を持つことが重要
- 一般的に、短期の結果と長期の結果は逆になることが多い
- 製品ライン拡張の法則
- 売れたブランドの名前を、他の製品につけることは往々にして失敗する
- なぜなら、人は商品ではなく知覚で動くから
- ex.
- 「A-1ソースとって」はステーキソースであり、「どのA-1?」ではない
- ex.
- なぜなら、人は商品ではなく知覚で動くから
- 本書の法則のうち、最もたくさん破られる法則。
- それだけ安易に手を出しがち
- 売れたブランドの名前を、他の製品につけることは往々にして失敗する
- 犠牲の法則
- 何かを得るためには、何かを捨てなければならない
- 捨てるべきは3つ
- 製品ライン
- 「製品ライン拡張の法則」の逆
- ターゲット市場
- 全ての市場を取りに行こうとしてはいけない
- 絶えざる変更
- 市場変化にいちいちスタンスを変えていてはいけない
- 確固たるポジションを作ることを意識
- 製品ライン
- 捨てるべきは3つ
- 何かを得るためには、何かを捨てなければならない
- 属性の法則
- ナンバー1と、全く逆の属性を攻める必要がある(逆に真逆じゃなければ勝てない)
- ex.
- コカコーラが年配であったので、ペプシはヤングを攻めた
- ex.
- ナンバー1と、全く逆の属性を攻める必要がある(逆に真逆じゃなければ勝てない)
- 正直の法則
- ネガティブな面を正直に認めることで、ポジティブな評価を得ることができる
- 一撃の法則
- ナンバー1を揺るがすような攻撃は、戦争と同じで、小さな無数の攻撃はほぼ無意味で、大きな一撃のみ
- その一撃を見極めるのはとても難しい
- 予測不能の法則
- 未来を予測することは誰にもできない
- トレンドを見ることはできる
- ex.
- 健康思考
- ex.
- 未来を予測することと、未来に賭けることは違う
- 成功の法則
- 成功は怠惰を生み、怠惰は失敗へとつながる
- ブランドの成功が怠惰を生む
- ブランドが成功したのは正しいマーケティングであって、「ブランドがよかった」わけではない。なのに、うまくいかなくなったときに「ブランドは悪くないはずだ、なぜなら一度成功しているから」と、客観的に失敗を受け入れられなくなる
- どんなに会社が大きくなろうとも、CEOは常に現場に出て一次情報を得るべき。小さい会社との成長速度の差はここにある。
- 失敗の法則
- 失敗は予測できるし、受け入れることもできる
- 一度の失敗はいい、二度同じ失敗をすることが愚か
- パブリシティの法則
- マスコミ等が報じる一面は、たいてい実態とは違う
- マスコミが報じることができるのは、未来に起こる変化ではなく、すでに起こり始めている変化だけ
- = 予測不能の法則
- 成長促進の法則
- 短期の流行はファッド、長期の流行はトレンド
- マーケティングを成功に導くのはトレンド
- 短期の流行を続けたいなら、水をさすべき
- ex.
- 他の商品として売り出さなかったバービー人形
- 人気の時期に出演や出版本数を減らしたエルピスプレスリー
- ex.
- 財源の法則
- アイデアがあっても金がなければ全くもって無意味