『外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術』に登場するビジネス書マンダラ(これだけ読んでおけばOK的なやつ)の1冊。
中心から読んでいくとよいと言われているので、今年中に中心から2階層目まで頑張って読み切りたい。。
実務で自分がマーケティングに直接関わるわけではないのですが、マーケティングを「体系的に」学んでみたく読みました。
マーケティング領域におけるインデックスを網羅的に貼るための書籍としては、非常によかったと思います。
現職では事業運営をまだまだスモールチームで行っています。エンジニアリングマネージャーである自分も、BizDev・マーケ・事業責任者と密に連携しながら仕事を進めています。
事業としてやっているマーケの施策内容や彼らの会話を正確に把握するために、マーケ知識のキャッチアップはマストです。ようやくその一歩を踏み出せた気がします。
本書を読み、開発のHowを担うエンジニアリングの上位概念であるプロダクトマネジメント領域も、大半はマーケティングであるのだと理解できました。
たとえば、プロダクトマネジメントでいう「誰に、どんな価値を届けるのか」。これは、マーケティングでいう「セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング」にあたると思います。
本書でマーケティングに関するある程度のインデックスはできたので、現場で行われている施策が、全体におけるどの部分の話をしているのか?は以前と比較するとかなり解像度高く理解できるはずです(たぶん)。
さらにいうと、マーケティングはより上位の経営戦略に基づくので、やはり経営戦略から学んでいかないといけないですね〜(だからこそビジネス書マンダラでも経営戦略が最上位にある)。
読書メモ
マーケティングとは - マーケティングの意義とプロセス - 考え方 - 、顧客ニーズや顧客満足を中心に置きながら「買ってもらえる仕組み」を作る活動である。その究極の目的は、顧客が対価を払ってもよいと思える価値を効率的に提供し、顧客満足を得ながら企業利益を最大化していくことにある。 - 顧客の欲求 - ニーズ - ウォンツ - 中心課題 - 顧客の本質的なニーズを捉え、具体的なウォンツに繋げること - 戦略策定プロセス - 環境分析 - マーケティング課題の特定 - セグメンテーション・ターゲティング - ポジショニング - マーケティングミックス(4P) - 実行計画の策定 - 企業におけるマーケティング機能 - 経営理念・ビジョン - 経営戦略 - 全社戦略 - 事業戦略またはブランド戦略 - マーケティング戦略 - 1. 環境分析と市場機会の発見 - 環境分析 - 外部分析 - マクロ環境 - 人工動態 - 経済 - 政治 - 文化 - 業界 - 参考:PEST - 顧客環境 - 購買人口 - 顧客ニーズ - 購買意思決定プロセス - 購買意思決定者 - 購買行動に影響を与える因子 - 競合環境 - 内部分析 - SWOT分析 - 市場の機会と脅威 - 市場における弱みは、自社にとっての弱みとは限らない - 2. マーケティング課題の特定 - それを踏まえ、4Pを決める - 3. セグメンテーションとターゲティング - セグメンテーション - 市場とセグメントの違い - 市場 - ニーズやウォンツを持った人々の集合全体のこと - セグメント - その市場の中で共通のニーズを持ち、製品の認識の仕方、価値観、使用方法、購買行動などが似ている消費者の集団 - セグメンテーションの意義 - 不特定多数の消費者を、マーケティング戦略上、同質として考えても差し支えないと判断される小集団に分ける(セグメンテーション)。そして、一定のマーケティング活動に同じように反応する特定セグメントに照準を合わせて(ターゲティング)、マーケティングの資源を集中投下するのである。 - セグメンテーション変数 - 地理的 - 人口動態 - 心理的 - ライフスタイル - 所属集団 - 階層 - ex - 国産車 or 外国車 - 行動 - 過去の購買状況 - 使用頻度 - 求めるベネフィット - ターゲティング - マーケティング戦略は、ターゲット顧客を中心に組み立てていく。したがってターゲットとするセグメントの選択は、その後の戦略プロセスの方向性を決定付ける重要な意思決定となり、長期にわたって戦略に影響を及ぼす。特に、市場における自社のポジショニングやブランドイメージが定着していたり、チャネル構築に多大な投資を行っていたりすると、ターゲットの変更は容易には行えない - 市場の攻略法 - 無差別型 - 1つの製品と1つのマーケティングミックスを用いて、市場全体、あるいは最大のセグメントをターゲットとする - 差別型 - 複数のセグメントに異なる製品、マーケティングミッックスを用意 - = フルライン戦略 - 集中型 - 特定のセグメントに全経営資源を投下 - ターゲット選定の条件 - 6R - 有効な市場規模(Realistic Scale) - 成長性(Rate of Growth) - 競合状況(Rival) - 顧客の優先順位/波及降下(Rank/Ripple Effect) - 到達可能性(Reach) - 反応の測定可能性(Response) - 自社の経営資源 - 環境要因 - ターゲットの変更・拡大 - マーケティング上の課題に対しては、後述するポジショニングやマーケティングミックスの修正を行うことが先決だが、状況によっては、ターゲット層の拡大・変更を検討したほうがよい場合もある - 4. ポジショニング - ポジショニングとは - 「ターゲット顧客に、自社の製品をどう認知させるか」を決定すること - 基本 - 製品の売れ行きを決するのは、「他社製品と比較して、より優れた製品であるかどうか」ということよりも、「顧客が魅力的な製品だと“認識”しているかどうか」 - 戦略的ポジショニングの作り方 - 正攻法は、軸を作ってマッピング - 手順 - ステップ1 軸となりうる属性をリストアップする - ステップ2 戦略的な属性を絞り込む - 自社製品を他社製品より魅力的だと消費者に認識してもらう - 競合の追随を防ぐ - 自社製品のカニバリゼーションを避ける - ポジショニングの検証と見直し - 戦略的にポジショニングを絞り込んだら、あらためてそのポジショニングが有効であるかどうかを見直す必要がある。ポジショニング策定の段階では、時間を追うごとに自社製品の特性に考えが集中しがちなので、次の2点について再確認してみるとよい - ターゲット顧客のニーズを満たしているか - 競合製品とはっきり差別化できているか - 5. 製品戦略 - マーケティングでは、付随するサービスも含めたホールプロダクトとして製品を捉える - 製品の捉え方 - 中核となる顧客価値 - 実態製品 - 拡張製品 - 製品の分類 - 物理的特性 - 耐久剤 - 非耐久剤 - サービス - 使用目的 - 消費財 - 生産財 - 購買行動 - 最寄品 - 買回品 - 専門品 - 新製品開発プロセス - 新製品のコンセプト作りは、セグメンテーションやポジショニングと並行して行われ、狭義の製品戦略や他のマーケティングミックス戦略の上位に位置する。そのため、戦略上の重要度も高い - 製品コンセプトの開発 - 製品アイデアの探求 - アイデアのスクリーニング - 製品コンセプトの開発 - 戦略仮説の検討 - マーケティング戦略検討 - 事業経済性分析 - 製品化 - 製品開発 - ネーミング - テストマーケティング - 製品生産 - パッケージング - 市場投入 - 新製品の市場投入 - 製品ラインの設計 - 顧客ニーズ - 製品ごとの収益性 - 競合の状況 - 自社製品同士の蟹ばりぜーション - リスク分散 - 製品ライフサイクル - 製品ライフサイクル理論 - 導入機 - 成長期 - 成熟期 - 衰退期 - 製品ライフサイクル理論の限界 - すべての製品が上記プロセスをたどるとは限らない - 6. 価格戦略 - Point - 企業は需要動向と利益確保のバランスをとりながら、製造コスト、カスタマーバリュー、競争環境に留意して戦略的に価格設定を行う必要がある。 - 価格設定とはある種のアートであり、ゲームでもある - 価格の捉え方 - 4Pの中で唯一収益に直結する部分 - 価格戦略の重要性 - 単なるネギめではなく、せんりゃく - 価格の上限/下限を規定する要因 - 製造コスト - カスタマーバリュー - 価格設定に影響を与える要因 - 競争環境 - 需給関係 - 売り手や買い手の交渉力 - スイッチングコスト - 価格設定手法 - 原価志向 - コストプラス価格設定 - マークアップ価格設定 - ターゲット価格設定 - 需要志向 - 近く価値価格設定 - 需要価格設定 - 競争志向 - 入札価格 - 実勢価格 - 新製品の価格設定 - ペネとレーション・プライシング - コスト以下、あるいはコストとほとんど同じにする - 販売量が上がるにつれて単位コストが顕著に下がる仮定 - スキミング・プライシング - 短期で資金回収すべく高く設定 - 巨額の投資が必要な半導体製造等で用いられる - 製品開発を最も早く行った企業が、2番め以下の企業に対し収益面で大きく優位に立てる - 効果的な価格設定のために - バンドリング - 2つ以上のものをセットで売る - アンバンドリング - 1つのものを二つ以上に分解してそれぞれで売る - 価格弾力性 - 価格の変化に対する需要の変化率の比 - 価格を変更しても需要が変化がないとき「価格弾力性が低い」という - 日常品は弾力性低く、贅沢品は弾力性高い - スイッチングコスト高いと、弾力性低くなる - PCソフト等 - 7. 流通戦略 - POINT - 流通チャネルは企業の競争優位を構築する上で極めて大きな役割を果たす。その主機能は、製品を効率的に市場に届けるとともに、市場からの情報をタイムリーに収集することにある。マーケティング戦略として、製品の特性、顧客の特性、競争環境などを総合的に考慮に入れて、最適な流通チャネルを選択し、構築する必要がある - 理論 - 優れたチャネルの存在は企業にとって大きな資産となり、長期的な優位性構築の源泉にもなる - 流通チャネルは、その大部分が基本的に外部資源であるという点で、マーケティングミックスを構成する他の要素とは本質的に異なっている。 その構築には通常、非常に多くの時間と費用がかかる上、簡単に変更できないことも多く、長期的観点からの意思決定が求められる - 1. 流通チャネルの意義 - 流通業者が介在することでコストが抑えられる - 2. 流通チャネルの種類 - 自社組織と外部組織 - 小売業者と卸売業者 - 小売 - 集客 - 流通チャネルの段階数 - ゼロ段階チャネル - 生産者→消費者 - 一段階チャネル - 生産者→小売→消費者 - 二段階・三段階チャネル - 生産者→卸売→(2次卸)→小売→消費者 - フランチャイズ - ライセンス - 3. 流通チャネルの構築ステップ - ターゲット市場と経営資源の把握 - チャネルの長さの決定 - 長さは段階数 - チャネルの幅/排他性の決定 - 開放的流通政策 - 販売先を限定しない - 選択的流通政策 - 開放と排他の中間 - 排他的流通政策 - 特定の販売先を代理店もしくは特約店として選定 - 展開エリアの決定 - チャネルメンバーの選定 - ex - ヘルシア緑茶:コンビニのみ - チャネルに対する動機付け政策の決定 - 機能に対するマージン - 在庫維持 - 現場での販売 - 配送 - 量によるディスカウント - 4. 流通チャネルの変更の難しさ - 外部との関係性 - これまで培ってきた信頼 - しかし、決断できなければ共倒れ - 5. オムニチャンネル - シングルチャネル - 1対1 - マルチチャネル - 買い先を複数から選べる - クロスチャネル - ネットで注文して実店舗で受け取る、のように複数をまたがる - オムニチャンネル - 上記が全てシームレスになっている - 8. コミュニケーション戦略 - POINT - 製品の価値を正しく伝え、購買につなげるためには、ターゲットとする顧客に、適切な情報を、適切な方法とタイミングで送らなくてはならない - 理論 - 4Pのプロモーション - 役割 - 購買意思決定プロセス - AIDMA - AMTUL - インターネットの普及による変化 - AISAS - ZMOT - FMOT - コミュニケーション手段 - 広告 - 販売促進 - 人的販売 - パブリシティ(広報) - 口コミ - コミュニケーションメディア - マスメディア - テレビ - ラジオ - 新聞 - 雑誌 - OOH(アウトオブホーム)メディア - 交通 - 屋外 - デジタルサイネージ - 流通チャネル - POP広告 - ダイレクトメディア - 電話メール等で個人にダイレクト - インターネット広告 - 検索連動型広告(= リスティング) - ディスプレイ広告 - バナー広告 - リターゲティング(リターケティング)広告 - 行動ターゲティング広告 - ストーカー広告とも言われる - 動画広告 - メール広告 - eメールの中で表示される広告 - メールマガジン型 - ダイレクトメール型 - ネイティブ広告 - 記事 - フィード - ソーシャルメディア - トリプルメディア - ペイドメディア - 買うもの - 広告全般・イベントへのスポンサード - オウンドメディア - 自社所有 - ウェブサイト - ECサイト - メルマガ - 自社SNS - アーンドメディア - 顧客を含めた消費者からの評判を集める - ニュースサイトの記事や掲示板 - ブログ・SNSへの投稿や反応 - 9. ブランド戦略 - 10. マーケティングリサーチ - 11. 顧客経験価値とカスタマージャーニー - 12. 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