Shimpei Wakida's Blog

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IQよりもEQが大事〜『EQ こころの知能指数』読んだ

外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術』に登場するビジネス書マンダラ(経営学独学するならこれだけ読んでおけばOK的なやつ)の一冊。

「人間は感情の生き物」とはよく言うが、それが脳科学的に説明されていて面白かった。

脳の構造的に、情動を司る領域はより内側にあり、理性を司る領域はより外側にある。そして、外界からの刺激に対してまず反応するのは情動の部分。つまり、情動のコントロールを失うことは、理性のコントロールがきかなくなるということ。

EQ(Emotional Intelligence Quotient)は、「こころの知能指数」と訳される。自らの感情をコントロールし、相手の心情に共感し、人間関係を円滑にする力。

仕事のパフォーマンスにしても、友人や恋人・職場の人間関係にしても、良好な状態を作る上で大切なのはIQよりもEQである。このことが、研究結果によって明らかになっている。

「EQ vs IQ」という観点でみると、おそらくEQは、人間の身体における「健康」みたいなものだと解釈した。「健康 vs 仕事」は、もちろんどちらも大事だが、どちらかというと「健康」という土台があってこそ、はじめて「仕事」に向き合うことができる。どちらかしか選べないのであれば、「健康」だ。

EQとIQの関係性においても、いくらIQが高くてもEQが低ければその高いIQを生かすことすらできない。

自らの精神状態をいかにコントロールできるかが、仕事およびプライベート、つまりは人生を豊かにするということが、感覚ではなく理論をもって説明されるのが面白い点だった。

じゃあそのEQはどう鍛えていけばよいか?にはそこまで深く言及されていなかった。「自らの情動の自己認識と、コントロールをせよ」と本の中では書かれていたが、正直「それをどうやるんじゃい」という感想しか出てこない。

EQを伸ばす具体的な方法はよく分からなかったが、「IQよりもEQ」という概念を知れたこと、それが仕事やプライベートにおいてどれだけ大きな影響を与えるかということ、それが知れただけでも大きな収穫だった。