ChatGPTの登場によるゲームチェンジを理解し努力の仕方を変えていこう。そんな内容の本。
前半はChatGPTの具体的な活用方法について書かれていた。読み進める中で、「ChatGPT、もっと使える」と強く思った。
ChatGPTやGitHub Copilot登場以来、エンジニアとしてコードを書く業務では生成AIを当たり前のように使うようになっている。しかし、それ以外でがっつり使えているかと言われると、正直そこまで活用できていない。普段のChatGPTの使い方を振り返ってみると、どうしても検索の延長の使い方をしてしまっている。プログラミングにおける知識は検索の延長というか、正解を求める使い方としても一定パフォーマンスするし、最近はWebのソースを参照して回答を出してくるので検索の延長としての精度も高くなっている。
本書で紹介されていた、「問題解決における課題の特定・解決策の検討」や、「学びにおける抽象化→具体化」の反復においてはまだまだ全然活用できていないので、さらに積極活用して知的生産力を高めていきたい。
後半は、これだけAIが普及した世の中で人間がやるべきことについて。
知識獲得や経験のコピー、論理的思考はAIの得意とするところだが、「あえて非論理的な意思決定をする」のは人間にしかできない。大きな成果を出すためには、「AIはA案が良いと言ってるけど、自分はB案がいいからB案にする」といった非論理的な意思決定が時には必要になる。山口周さんの「アート、クラフト、サイエンス」でいうアートの部分がやはり大事になってくる。『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』を改めて読んでみようと思う。